Concept

10年程前、仕事の区切りが付いたとき、リフレッシュ先として友人に勧められた、カウアイ島。
友人との会話から2週間後に、ぽーんと訪れたこの地から、私の宝島への旅はスタートしました。

「ハワイ=オアフ=にぎやかな観光の街」の先入観を覆す、大迫力の自然の造形美。
人を怖がらない絶滅危惧種の生き物たち。
神秘的な固有植物や、善良で人生を楽しむ気満々な島の人たち。

たくさんの素晴らしい出会いと時間を体験し、その後もカウアイには年2~3回通うことになります。
訪れるたびに新しい島の表情に触れ、島民の生活や文化に触れ、ごく自然に学びを深めていきました。

この間に、強く実感したこと。それは、ハワイの人たちと日本人とは、「言語や自然と一つになる生き方や価値観が近しい」ということ。
例えば、ハワイ語の「Hina(ヒナ)」は「月光、白く細い始まりの光」の意味がありますが、日本語の「ひ」と「な」も、音の持つ本質は「始まりのエネルギー」が「広がっていく様」を表します。

また、森羅万象に神を感じ、自然への畏敬の念を抱く姿勢も共通しています。
カウアイで生まれ育った友人たちは、雨や滝の音、鳥や昆虫たちの鳴き声などを、雑音ではなく会話ととらえ、雲や星を読み、天候や波を予知することができるのです。

ニュージーランドでは、趣味の登山も楽しみながら、カワカワやホロピト、マヌカなど自生のハーブを生活に取り入れる知恵、希少な動植物の知識を学びました。
この国のマオリ文化もハワイ同様、日本との類似点が多いのです。

音や文化からも見られる、不思議な一体感。
現代の日本とポリネシアは物理的距離がありますが、もとは同じ土地や環境で暮らしていたという説にも、納得できます。

縁ある土地や島々を訪れて、現地の友人たちと自然の中にたたずむとき、外見や、使う言語は違っていても、同じ美しさを見て、嗅いで、味わっていることを感じます。
それは、私に深い安堵を与えてくれ、世界がひとつになる、温かく新鮮な感覚を呼び戻してくれます。

「Garden Islander(ガーデン・アイランダー)」という名も、私が出会ってきた、宝物のような島の友人たちが由来です。
遠く離れていても、故郷のような懐かしさを感じられる、この素敵な世界に敬意をこめて。

自分がどこから来たのか、どこへ行くのか、には興味がつきませんが、何より、その道程で得られる知恵と技術を、今につなげていくことを楽しんでいきたいと思います。

私が携わっている様々な体験や学びの共通点は、「自然と一つになる方法」。
人が、自然の一部として生きる本来の在り様を、爽やかに、お伝えしていければと思っています。

2018年2月18日
Hana Hayashi

【プロフィール】
Faith Keeper, Mediator。法政大学法学部中退。心身を整えるため、瞑想、アーユルヴェーダ、自然知性の学びの道へ。旅と調和をテーマに活動中。

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